2014年7月10日木曜日

良い名前とは(改名編)

前回書いた姓名判断の記事『良い名前とは』は、新生児の命名を想定して書いています。
どのような運命をもって産まれ、どんな特性があるのかを判断したうえで、良い運命へと導くためのお名前です。

さて、これから書くのは成人後の改名についてです。
これまで使っていたお名前の影響を見て、より良い名前へと変えていくものです。
改名のご依頼時に目的や希望をうかがい、その運をもたせられるものを第一に考えていきます。

女性は産まれたときに姓名判断で良い名前を付けてもらっていても、結婚後の名前が良いとは限らないので、その判断・改名にいらっしゃる方が多くなります。
この場合、可能であれば音を変えずに文字だけ変える、ということを優先します。
どうしても文字だけに収まらない場合は、本人のご希望も可能な限り取り入れ音も変えるという方法をとります。

男性は何らかの節目でお名前を変える方が多く、○歳になったから、起業、定年、離婚、お子さんが全て結婚されたので、といって相談にいらっしゃいます。
また、親御さんのつけてくれた名前があまり好きではない、画数がとても悪い、などの場合もあります。中には完璧なお名前でも、子供っぽい、好きではない等の理由で改名を望まれる方もいらっしゃいます。

成人しているとはいえ、改名をする際には名前を付けてくださった親御さんが難色を示すことも多いので、まずは親御さんの了解をいただいた上で、ご本人の名とイメージに合うお名前をご提案していきます。親御さんも一緒にいらしてご説明しながら、ということもあります。

さて、実際に新しいお名前を付けた後はどうなのかというと、すぐに戸籍の名を変えることはできません。
まずは「通称名」としてお使いいただきます。
戸籍の改名は相応の期間(一説には5年以上)と法的手続きが必要となりますので、それまでは併用になります。
お客様の中にはすでに弁護士さんと相談の上、着々と準備を進めている方もいらっしゃいます。

郵便物やさまざまな表示、銀行口座など可能な限り改名後のお名前をご使用いただくとともに、会社の名刺なども理解が得られれば変えていただきます。
戸籍上の名前でなければいけないものは本名のままとなりますが、使えるものには積極的に変えた名前を使っていただきます。
友人・知人にも新しい名前を呼んでもらうようにして、馴染んでいってもらうほど名前の効果が早く出てきます。

現代社会では「名前を変える」というと、珍しい行為になりますが、武士が元服と同時に幼名から諱へと名を変えたように、人生の大きな節目とともに名を変えるというのは特段おかしな行為ではないように思います。

ではどんな名前がつくのかといえば、やはり古典的なものか意外と普通の名前になります。
現在の年齢が40歳の方なら落ち着いた印象であったり、風格を表せるような名前を目指しますし、ご本人が現在されているお仕事や趣味、今後の人生をどのように生きていきたいのかを考慮してのお名前となります。
文字で希望しているものを表す場合、意味に籠める場合、両方であらわすことができる場合とあります。
傾向として、かなり凝った文字を希望する方もいらっしゃるのですが、雅号や芸名でない場合、あまり大げさなものを使わないほうが良いので、なるべく普通の文字で意味に籠めていくほうをお勧めします。

人生の節目に新しい名前で生きていく、というのは自分で選んだ名前で自分の人生を生きていくという事だと私は思っています。
そこには自分の人生に対する責任も生じるわけですから、改名に当たっては熟慮が必要となります。